友人に終わりを告げた日④

こんにちは、サナです。
夏になって髪型もメイクも湿気でドロドロです_:(´ཀ`」 ∠):
道を歩く爽やかOLたちはどうやってあの爽やかさを保ってるの?!

さてさて、今日は大人の友人関係の難しさに直面した「友人に終わりを告げた日」の4話目。
この話を書くたびに「彼女は今何してるのかなー」って思わなくもないです。
ブログを読んでくれる皆にも、きっと一人や二人、思い浮かぶ人がいるのではないでしょうか?

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彼女から再び連絡が来たのは、3週間後のことだった。

「先日は感情的になってしまってすみませんでした」

そんな書き出しから始まっている文章に、一瞬、心が動く。
読むべきか、読まざるべきか・・・。
心が振り回されることに疲れてこそいたが、彼女を嫌いになったわけではない。
少し悩んで、トークルームを開く。

「先日は感情的になってしまってすみませんでした。

30になる手前から焦りがあって、特に人からナメられることに関してより過敏になっていました。

今も心が追いついているとは言えませんが、自分に悪いところがあったと思うので、しっかり謝りたいなと思って。」

フェードアウトもできるだろうに、こうやって真っ向勝負で白黒つけようとする。
私が彼女を好きなところの一つだった。

真摯に向き合われたなら、こちらも応えなければいけないだろう。
私のこういうところを、彼女も好いていてくれたのだと思う。

私はまた、いつものようにメモに下書きをして。
時間をおいて推敲して。
仕事の合間に、また推敲して。
一晩おいて、もう一度読み返して。
もう1度悩んで。
やっとのことで、送信ボタンを押した。

「メッセージありがとう。以前もらったラインで、私がいつも遅刻して嫌な思いをさせていたこと、申し訳なく思いました。ごめんなさい。

当時、あなたが辛かったことは理解したし、気持ちも受け取りました。

ただ、今の私には前のように接することは難しいです。新天地で自分らしく過ごせることを願っています。楽しい思い出をありがとう」

元の関係に、戻ることは選べなかった。
送信取り消しを押したくなる気持ちを堪えて、大きく息を吐く。

私の返信は、彼女にどう映ったのだろうか?
気になって、彼女になりすましてAIに聞いてみた。

「友人からこんなLINEが来ました。どう思いますか?」

AIはしばし逡巡して、答えを打ち込んでいく。
この逡巡する間が、妙に人間くさいなと、いつも感じる。
答えはこうだった。

✉️AI:これは冷静に整えられた終わりの返事です

強めの言葉に思わずたじろぐ。
そうか、私は彼女に終わりを告げたんだ。
AIが弾き出した文章に、改めて自覚させられて、もう1度、自分に問い直す。

―――――――終わりで、良かったのだろうか?

私はこの関係を自分なりに大事にしてきたつもりだった。人間関係が全てプラスの側面だけだとは思っていない。彼女のカウンセラーになることにうんざりはしていたが、その分、楽しい瞬間も確かに存在したのではないか?
大事に育ててきた関係を、こんな簡素なLINEで手放して良いものか。

ただ、これ以上エモーショナルな長文を送って、またカウンセラーに戻るのはごめんだった。

「いつか、関係を復活させたいと思った時には、また連絡してもいいですか?」

未練がましく、chatGPTに尋ねてみる。
彼女との関係に、どこか余白を残しておきたかった。

✉️AI:本当に望むなら、連絡してもいい。ただ、覚悟すべきことがあります。連絡したいと思ったのは、罪悪感や寂しさからですか?同じように頼られたいという気持ちはありませんか?いずれにしても、連絡したいと感じた衝動の根本が何かを見極めることが大切です」

そこまでの覚悟は、今は持てない。
“今は”とまた余白を残してしまうのは、優しさではなく女々しさのような気がした。

終わりをあえて告げなくても良かったのだろうか?
自分の中で消化できない気持ちが、まだ渦を巻いていた。
“答え”を探してスクロールを続ける。ある一文が目に入った。

「戻るかどうかは、今のあなたが決めなくて大丈夫です。未来のあなたが、自然と答えを持ってくるはずですよ」

心が少しだけ軽くなる。
そうか。今、決めなくてもいいんだ。

そもそも、人間関係は移り変わっていくものだ。
小学校、中学校、高校、大学と、ずっと仲が良い友人の方が珍しい。
お互いに求めるものが食い違ってきたのだから、やっぱりもう一緒にはいられないんだと思う。

友情にも、賞味期限があるのかもしれない。

楽しい時間を沢山もらったのに、支えきれなくてごめんね。
あなたが私との関係で、何かを得ていてくれれば嬉しいよ。

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▶︎過去の話はこちら
友人に終わりを告げた日①
友人に終わりを告げた日②
友人に終わりを告げた日③