夏バテにやられております、サナです( ;∀;)
毎日梅干しの味噌汁を飲んで、微々たるもんですがHPを回復させてます。
沁みる・・・。
年を重ねるごとに、自分がどうすれば回復するか分かるようになってきます。
だからこそ、自分の最適、自分の快適と折り合いがつけられなくて、線を引いてしまった関係がありました。
1ヶ月ちょっと書き続けてきた「友人に終わりを告げた日」、今回が最終話です。
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LI NEを送って数十分を置いて、彼女から返事が返ってきた。
攻撃的なラインが返ってくるかもしれない。
一瞬身構える。
でも、もう私の中では終わりだから。どんな返事が来ても大丈夫。
もう、返さない。
それは静かな決意だった。
今までよりは、冷静に、LINEを開く。
「返事が返ってくるとは思っていなかったので、驚きました」
書き出しは、思いがけず穏やかだった。
自分が精神的に不安定だったこと、改めて謝罪したいと思ったことが丁寧に綴ってあった。
「私は、サナさんの温かさに救われた方は沢山いると思っていて、私もその一人です。
だからこそ、サナさんにしか分からない苦しいこともあるのかなと。
優しさに甘えて、無理させてしまっていたことに気づきました。
私が言うのもおこがましいですが、これからはサナさん自身の幸せを最優先に、周りと関わってもらえたらいいなと思います。
私はサナさんと過ごせて楽しかったですし、心強かったです。
ありがとうございました。」
彼女のメッセージは、相変わらず鋭くて熱量があって、やっぱり魅力的だった。
例のごとく、私はまた、ちょっと迷って、ちょっとAIの回答を見直して、そしてそっとLINEを閉じた。
今度は非表示にしなかった。
静かな夜にそっと身を沈めて、私は眠りに落ちることにした。
****
最後のラインから3ヶ月がたった。
あれ以来、彼女からの連絡はない。
彼女が私の生活からいなくなって、私はよく眠れるようになった。
長電話をしなくなった。
長文のLINEに戸惑うこともなくなった。
ゆっくりお風呂に入る日が増えて、何も気にせず夜が終わる。
そして幾分、退屈になった。
彼女との時間はなんだったんだろう。
3ヶ月たった今も、ふと考えることがある。
友情の終わりを教えてくれた、とか。
移り変わる人間関係の儚さを教えてくれた、とか。
そんな言葉でまとめるのが綺麗なんだろうけど、何かを“教えてくれた”とするのは違う気がした。
楽しくて。でもちょっとしんどくて。
そんな時間が、ただただ、そこに、あっただけ。
私の中に残った彼女の “何か”と今後の人生を歩んでいくんだろうと思う。
きっと、時間と共に考えることは少なくなっていく。
数年に1回しか、思い返すことはなくなるのだろう。
もしかしたら、思い出すのはこれが最後になるのかもしれない。
もう1度、LINEを開いて彼女からの最後のメッセージを見直す。
そっと吹き出しを長押しして、リアクションを選ぶ。
吹き出しの下に、白い顔の絵文字が穏やかな顔で親指を立てた。
これが私なりのピリオド。
いつか彼女が私とのLINEを開いた時に、彼女の中に少しでも優しい気持ちが芽生えますように。
楽しい時間をありがとう。
ご縁があるなら、またいつか。
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<あとがき>
ここまで読んでくれた方がいたら、ありがとうございました。
中々ここまではっきりとした“終わり”を迎えた友情って今まで経験したことがなくて。
自分の感情の整理のために書きました。
彼女のことは、今も嫌いじゃありません。
でも、連絡をとる気持ちにもなれないというのが正直なところです。
エッセイの最後の“LINEのリアクション”。
つけようと思ったんですけど、実はつけられませんでした。
メッセージが送られてから7日間しか、つけられないんですね。
リアクションと言うピリオドをつけられなかったせいか、私の気持ちは、どこか宙ぶらりんで、だからこそ、このエッセイを書こうと思い立ったのかもしれません。
もし今「楽しいけどちょっとしんどい」。
そんな人間関係に悩んでる人がいて、力になれたら嬉しいです。
サナ
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▶︎過去の話はこちら
「友人に終わりを告げた日①」
「友人に終わりを告げた日②」
「友人に終わりを告げた日③」
「友人に終わりを告げた日④」
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